人生の転機を乗り越える!シュロスバーグのキャリア理論

キャリア理論紹介

就職、転職、結婚、出産…、ある出来事に遭遇し、今までの毎日とは違う展開を迎える。
人生には、そんな「転機」が訪れることがあります。

今までのやり方が通用しなくなる日々は、とても不安で心苦しいものかもしれません。

でも、ここを乗り越えると新しいステージが開けることも、あなたはどこかでわかっているでしょう。

今回は、「転機」を乗り越えるノウハウがつまったキャリア理論をご紹介します。
そのキャリア理論とは、 かつて「NCDA」(全米キャリア開発協会)の会長を務めた、ナンシー・K・シュロスバーグ氏の理論 です。

意図した転機、不意の転機

転機(キャリア転換)には、予期したことが実際に起きる「イベント」と、予期したことが起きない「ノンイベント」があります。

先ほどの例にあげた、就職、転職、結婚、出産などは「イベント」に該当します。一方、就職できない、転職できない、などは「ノンイベント」に該当します。「ノンイベント」の場合も、結果として何らかの変化がもたらされ、影響を受けるので、「転機」といえます。

 

転機のときには、次のような変化が1つまたは2つ以上起こると考えられています。

人生役割の変化-私たちが持つ役割のうち、どれかがなくなるか、大きく変化する

人間関係の変化-人間関係が強まる、または弱まるという形で変化する

日常生活の変化ーライフスタイルが変化する

自己概念の変化-自分に対する考え方や周囲に対する感じ方が変化する

転機によっておこるさまざまな変化は、得たものに注目するか失ったものに注目するかで、ポジティブに感じる場合とネガティブに感じる場合があります。

そのため、転機の時期には

・転機によるネガティブな影響をいかに最小限にとどめるか

・転機によるさまざまな変化をいかに客観的に受け止め、冷静に対処できるか

に気をつけることが大切です。

転機はどうやって乗り越える?

転機を上手に乗り越えられるかどうかは、どこで決まるのでしょうか?

シュロスバーグは、転機にうまく対処できるかどうかの要素は次の4つであると示しています。

過去経験-過去に転機を経験しているかどうか。過去の転機で上手に乗り越えられたか。

対処行動-転機のときに適切な行動がとれるか。意思決定をして実際に行動できるか。ストレスに対処できるか。

自律感-転機のときに自分で自分をコントロールできると感じているか。

人生に対する認知-自分の人生をポジティブに認知しているか。

ほかに、この転機を支える3つのシステムがあれば、さまざまな問題も解決できるとシュロスバーグは考えました。

1.ハローワーク、人材ビジネスなど、キャリアの転機を支援する公的機関や民間団体

2.転機を上手に乗り越えるための経済的資源、物理的条件

3.転機を支えてくれる人々の存在

転機を上手に乗り越えるには、これらの支援のうち何が足りていないのかをチェックし、補う方法を検討する必要があります。

「4S点検」で現状をチェック!

転機を乗り越えるためには、今あるリソース(資源)のチェックから始めます。

「状況(situation)」「自己(self)」「支援(support)」「戦略(strategies)」の4項目の点検を行うことから、英語の頭文字をとって「4S点検」と呼ばれます。

状況

あなたにとって転機がどのようなものであるかをチェックします。

原因、予測できたことかどうか、期間はどの程度のものになりそうか、同じような体験をした経験があるか、ほかにストレスに感じていることはあるか、この転機をどのように受けとめているか(ポジティブか、それともネガティブか)を点検します。

自己

自分の性格や価値観をチェックします。

自分にとっての仕事の重要性、ワークライフバランス、変化への対応の仕方や自分への自信、人生で意義を感じることを点検します。

支援

家族や友人、知人、地域や専門機関など、自分を支えてくれる外的リソースをチェックします。

自分の成功を期待してくれる人や励ましてくれる人、仕事の情報収集に有効なリソース、経済的支援などに関する知識を提供してくれる人、実際に援助をしてくれる機関などが、どの程度存在するのかを点検します。

戦略

転機に対し、どう対処するかの基本となる方針を立てます。

どのように職を探したり訓練を積んだりするのか。上手に転機を乗り越えるためには 、ストレスを解消する手立ての検討や、転機の意味をポジティブにとらえる戦略も必要です。

変化を受け止め、具体的な戦略を立てよう!

4S点検が終われば、具体的な計画をもとに戦略を立て、必要なリソースを確認します。

転機によって予測される変化を受け止め、事前に準備を行うことで、転機をうまく乗り越えるための行動がとれるようになります。

転機を乗り越えるためにさまざまな方法があることを知っている、自分のことをよく知っている、転機を乗り越えるためのリソースを活用できる、この3点があれば、具体的な戦略を立てることが可能です。

キャリアの危機は、だれにでも起こりうること

最近も経団連会長が「終身雇用はもう守れない」と発言したように、予期せぬキャリア転機は、いつ、だれに訪れてもおかしくない状況です。

つまり、自分を励まし、勇気づけ、キャリアの転機を乗り越える技術は、すべての人に必要なスキルといえます。

自分が持つリソースを点検し、戦略的に行動し、ライフキャリアのステージを上げることができれば、危機と思われる事態も好機に変えることができるでしょう。

とはいえ、一人で自分の状態を点検し、戦略を立てるのは簡単ではありません。
ぜひ、頼りになる人と一緒に、未来への前向きなプランを立てることをおすすめします。

前向きなプランを立てるパートナーとして、キャリアコンサルタントをご利用ください。

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