人手不足セミナーを行いました!
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「会社を強くするチャンス」~採用難時代を乗り越える具体的な戦略~
株式会社主体的なキャリア形成 代表取締役、キャリアコンサルタントの平野裕一です。
今、多くの企業様が共通して抱える課題、それが「人手不足」ではないでしょうか。ニュースを見ても、街を歩いていても、あらゆる場所で人手不足の深刻さを感じずにはいられません。
「人が採れない」「採用してもすぐに辞めてしまう」「若手が育たない」……。このようなお悩みを日々、多くの経営者の方々から伺っています。しかし、私はこの人手不足を、ただの危機とは捉えていません。むしろ、「会社を強くするための絶好のチャンス」だと考えています。
なぜなら、人手不足という厳しい状況は、企業がこれまで当たり前だと思っていた採用・育成・定着のあり方を見直し、より本質的な組織作りへと舵を切るきっかけを与えてくれるからです。
人手不足の「本当の理由」に目を向ける
「人手不足」と一言で言っても、その背景には様々な要因が複雑に絡み合っています。採用活動を始める前に、まずは自社の「人手不足の本当の理由」を深掘りすることから始めましょう。
多くの場合、表面的な理由は「応募が来ない」「優秀な人が採れない」といったものですが、その奥には以下のような問題が隠れていることがあります。
- 企業文化・風土の問題: 職場の人間関係が悪い、ハラスメントが横行している、風通しが悪い
- 労働条件の問題: 給与水準が低い、残業が多い、休日が少ない、福利厚生が不十分
- 仕事内容・やりがいの問題: 単調な業務が多い、成長機会がない、評価制度が不明確
- 採用戦略の問題: 求める人材像が不明確、採用ターゲット層へのアプローチ不足、応募プロセスが複雑
- 育成体制の問題: OJTが機能していない、研修制度がない、放置されている
- 定着率の問題: 入社後のギャップが大きい、キャリアパスが見えない、相談できる人がいない
これらの問題は、一つだけが原因ではなく、複数絡み合っていることがほとんどです。自社の現状を客観的に見つめ直し、「なぜ人が定着しないのか?」「なぜ応募が来ないのか?」を徹底的に分析することが、すべての対策のスタート地点になります。
従業員へのアンケート調査や個別面談、退職者へのヒアリングなども有効な手段です。時には外部の専門家を入れることで、客観的な視点から問題点を洗い出すことも必要でしょう。
採用難時代を乗り越える「攻め」と「守り」の戦略
人手不足対策は、大きく分けて「攻め」と「守り」の両輪で進めることが重要です。
攻めの戦略:採用力を強化する
1. 採用ターゲットと魅力の再設定
漠然と「良い人が欲しい」と思っていませんか? 採用活動の第一歩は、**「誰に」「何を伝えるか」**を明確にすることです。
- 求める人材像の明確化: スキルだけでなく、どんな価値観を持つ人に来てほしいのか、どんな活躍を期待するのかを具体的に言語化しましょう。
- 自社の強み(魅力)の再発見: 給与や福利厚生だけでなく、「仕事の面白さ」「働きがい」「社風」「人間関係」「社会貢献性」など、他社にはない自社独自の魅力を洗い出します。従業員に「なぜこの会社で働いているのか」を聞いてみるのも有効です。
2. 多様な採用チャネルの活用
従来の求人サイトやハローワークだけでなく、多様なチャネルを組み合わせることで、これまでリーチできなかった層へのアプローチが可能になります。
- SNS採用: Facebook、Instagram、X(旧Twitter)、TikTokなどを活用し、企業の日常や社員の雰囲気を発信することで、親近感を持ってもらい、応募へとつなげます。特に若年層へのアプローチに有効です。
- ダイレクトリクルーティング: 転職サイトのスカウト機能やLinkedInなどを活用し、企業側から積極的に候補者にアプローチします。
- リファラル採用: 既存社員からの紹介制度を導入します。自社のことをよく理解している社員からの紹介は、ミスマッチが少なく、定着率も高い傾向にあります。
- 採用ブランディングの強化: 採用専用サイトの充実、社員インタビュー記事の公開、企業ブログでの情報発信などを通して、企業としての魅力を高めます。
3. 採用プロセスの見直しと改善
応募から内定までのプロセスが複雑だったり、連絡が遅かったりすると、優秀な人材は他社に流れてしまいます。
- 迅速なレスポンス: 応募があったらすぐに受領連絡を入れ、面接日程の調整もスピーディーに行いましょう。
- 候補者体験の向上: 面接官の対応、質問内容、選考中のフォローなど、候補者が「この会社で働きたい」と思えるような体験を提供することが重要です。
- 内定者フォロー: 内定を出して終わりではありません。入社までの期間に定期的に連絡を取り、不安を解消したり、歓迎の意を伝えたりすることで、内定辞退を防ぎます。
守りの戦略:定着率を高める・生産性を向上させる
採用活動に力を入れると同時に、今いる社員が長く働き続けたいと思える環境を整えることが不可欠です。
1. 働きがいのある職場環境づくり
従業員エンゲージメントを高めることが、定着率向上の鍵となります。
- 明確な評価制度とキャリアパス: 頑張りが正当に評価され、将来のキャリアが見えることで、モチベーションが維持されます。定期的なフィードバック面談も重要です。
- 多様な働き方の推進: リモートワーク、時短勤務、フレックスタイム制など、従業員のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方を導入することで、育児や介護との両立を支援し、離職を防ぎます。
- オープンなコミュニケーション: 定期的な面談、社内SNSの活用、経営層と従業員の交流機会の設定などにより、風通しの良い職場環境を築きます。
- ハラスメント対策の徹底: 相談窓口の設置、研修の実施など、誰もが安心して働ける環境を整備します。
2. 従業員の育成とスキルアップ支援
人が育つ会社には、人が集まり、定着します。
- 体系的な研修制度: 新入社員研修はもちろんのこと、中堅社員研修、管理職研修など、階層別・職種別の研修を充実させます。
- OJTの質の向上: OJTトレーナーへの研修やOJTマニュアルの整備など、OJTが形骸化しないようサポートします。
- 資格取得支援・自己啓発支援: 従業員のスキルアップ意欲を支援する制度を設けます。
- ジョブローテーション: 複数の業務を経験させることで、従業員のスキルアップとモチベーション向上を促します。
3. 業務効率化・生産性向上
人手不足だからこそ、今いる人材の生産性を最大限に高めることが重要です。
- ITツールの導入: RPA(Robotic Process Automation)による定型業務の自動化、AIを活用したデータ分析、グループウェアの導入などにより、業務の無駄を削減します。
- DXの推進: デジタル技術を活用し、業務プロセス全体を効率化・最適化します。
- アウトソーシングの活用: 専門性の高い業務やノンコア業務を外部に委託することで、社内リソースをコア業務に集中させます。
- 業務プロセスの見直し: 無駄な会議や報告、承認プロセスなどがないか、現状の業務フローを徹底的に見直し、改善します。
「従業員満足度」と「顧客満足度」は表裏一体
私が常に強調しているのは、「従業員満足度」と「顧客満足度」は表裏一体であるということです。従業員が働きがいを感じ、満足して仕事に取り組むことで、結果として顧客へのサービス品質も向上します。そして、顧客満足度が高まれば、企業の評判も上がり、それが新たな人材の獲得にもつながるという好循環が生まれます。
人手不足対策は、単に「人を集める」ことではありません。それは、「企業価値を高め、持続的に成長するための投資」だと捉えるべきです。
まとめ:未来に向けた「主体的なキャリア形成」を
企業様の多くは、地域に根差し、地域経済を支える重要な存在です。だからこそ、人手不足という課題に真正面から向き合い、乗り越えていくことが、未来を創ることにつながると信じています。
私たち株式会社主体的なキャリア形成は、その名の通り、企業も個人も「主体的にキャリアを形成」できる社会を目指しています。企業様にとっては、持続的な成長を実現するための採用・育成・定着の戦略を、個人の方にとっては、自分らしく輝けるキャリアを見つけるお手伝いをさせていただいております。
